ゴルフのアマチュア規則とは?賞金・レッスン・スポンサー契約の可否を解説

ゴルフは世代や性別を超えて誰もが楽しめる生涯スポーツです。週末に仲間と楽しむカジュアルなプレーから、真剣勝負の競技ゴルフまで、その楽しみ方は実に多様です。

では、あなたはアマチュアゴルファーとして、ルールに沿ったプレーができているでしょうか?
実は、知らず知らずのうちに“アマチュア資格”を失ってしまう行動をとっている人も少なくありません。
たとえば、友人にお金をもらってゴルフを教えたことがある――そんな経験がある場合、すでにアマチュア資格を失っている可能性があります。

このページでは、ゴルフのアマチュア規則をわかりやすく解説し、競技に参加する際に注意すべきポイントや、やってしまいがちな違反についても紹介していきます。正しい知識を身につけて、フェアで楽しいゴルフライフを送りましょう。

アマチュア規則とは

ゴルフのアマチュア規則は、R&AやJGA(日本ゴルフ協会)が定める規則です。JGAのHPに以下の記載があります。

アマチュア資格はアマチュアとして競技でプレーするための参加資格です。アマチュア資格規則はアマチュアゴルフとプロフェッショナルにゴルフを区別します。金銭のためではなく、純粋にゴルフの挑戦に対してプレーするというアマチュアに適切な制限を課し、一方でプロフェッショナルとしてゴルフをプレーするプレーヤーの職域を侵害しないことを確実にします。アマチュア資格規則に抵触した場合、アマチュア資格を喪失し、アマチュアとして競技に参加する資格を失うことになります。

https://www.jga.or.jp/rules/amateur/ より引用

つまり、ゴルフのアマチュア規則は

  • 金銭的な動機を排除することで、ゴルフのプレーの純粋さを保つため
  • プロフェッショナルゴルファーとの明確な線引きをするため

に存在しています。また、プロゴルファーとアマチュアゴルファーには以下のような違いがあります。

プロゴルファー アマチュアゴルファー
賞金を得る/有償レッスンを行う 報酬を受け取らず、競技として純粋にゴルフを楽しむ
職業としてゴルフを行う 趣味・学生競技としてプレー

アマチュア資格で許されていること

アマチュア資格を持っていることで、以下のようなことが可能です。

  • アマチュアゴルファー対象の競技会(クラブ競技、アマチュア選手権、学生大会など)への出場
  • アマチュアとしてナショナルチームや育成プログラムへの参加

また、一定の条件のもとで以下のような活動も可能です。

  • 非営利目的での無料レッスン提供(家族・友人へのアドバイスなど)
  • 上限金額内(10万円まで)の賞(賞金を含む)の受け取り
  • 大会に参加する際の費用補助(交通費や宿泊費など)の受け取り

更に、2022年1月よりアマチュア規則が大きく改訂され、以下のような行為も可能になりました。

  • 企業やエージェントとスポンサー契約をすること。またゴルフ競技に参加する費用を含めあらゆる金銭的な援助を受けること
  • アマチュアが氏名、肖像を宣伝・広告に利用すること(企業のロゴを衣服につけるなど)
ここでの規定改正で、アマチュアゴルファーがスポンサー収入を無制限で得ることが可能になりました。しかし、競技やコンペでの景品受け取りは10万円が限度なので注意が必要です。
その他、誤解されやすいですが、「プロテストを受けること」や「アマチュアとしてQTを受けること」も可能です。

アマチュアとして守るべき主なルール

アマチュアとして健全にプレーするために以下のルールを守るようにしましょう。

限度額を超える賞品・賞金の受け取りを行わない

限度額(10万円)を超える賞品・賞金を受け取ると、アマチュア規定に違反することになります。
しかし、賞の限度額を超える賞金のある試合でアマチュアとしてプレーすることは、以下のような一定の条件のもとに可能です。

  • アマチュアゴルファーとして出場するプレーヤーは賞金を受け取る権利がないことが規定された試合に出場する
  • 競技の開始前に、限度額以上の賞金を受け取ることができるようになった場合に、その賞金を受け取る意思がないことを宣言する

よくプロのトーナメントに出場したアマチュアの賞金が「\0」と記載されているのを見ると思います。これは、競技前にアマチュアとしてプレーし、賞金を受け取る意思がないことを宣言しているためです。この場合、プロのトーナメントに出場した後でもアマチュアとして競技を継続できます。

プロフェッショナルとして競技でプレーしない

先ほどの例とよく似ていますが、プロゴルファーも参加できる試合に出場するときは、「アマチュアとして」出場するようにしましょう。プロフェッショナルとして出場した場合は、エントリーしてプレーした時点で資格を失います。
また、プロゴルファーのみに限定された競技でプレーした場合も、アマチュア資格を失います。

有償でのレッスン提供を行わない

レッスンを行い報酬を得ることは一部例外はありますが、基本的にアマチュア規則違反になり、アマチュア資格を失います。
また、ゴルフコースやゴルフショップの従業員のアマチュアゴルファーが仕事の一環としてレッスンを行うことも違反になります。特にゴルフ業界に属しているのアマチュアの方は気を付けるようにしましょう。

アマチュアゴルファーとしての行動の制限は以下の3ページ目に正確な記述があります。
https://www.jga.or.jp/image/rules/pdf/Amateur_Rules_2022_202412.pdf
正確に判断したい場合は確認するようにしましょう。

規則に違反した場合はどうなる?

規則に違反した場合について、ALBA.Net に以下のような記事があります。

その瞬間にアマチュア資格を失うわけではないそうです。JGAが違反についての調査などを行ったうえで、初めて裁定が下されますが、ルールの解釈が難しかったり、本人が関与しないところで規則違反に抵触する話が進んでいたなど、情状酌量により、資格を喪失しないケースもあります。

https://www.alba.co.jp/articles/category/tour/jgto/post/178490/page/2/?view=full より引用

記事にもあるように、その瞬間にアマチュア資格を失うわけではないそうです。
しかし、過去には所謂「ミッドアマ」と呼ばれる試合で、競技終了後にアマチュア資格違反により失格という裁定がなされたケースもあります。

また、アマチュア資格を失った場合は、アマチュア競技への出場ができなくなります。
この場合でも、一定期間(最低6ヶ月)アマチュア規則に抵触しないように行動していれば、JGAに申請を出すことでアマチュアとして復帰することができます。

まとめ

アマチュア規則への理解やアマチュアとして許可されている行動について解説しました。
アマチュアゴルファーとして胸を張ってゴルフができるよう、アマチュア規則に対して理解を深め、日頃から抵触するような行動は慎むようにしましょう。

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