ステーブルフォード方式(ポイントターニー)とは?計算方法やストロークプレーとの違いを詳しく解説!

こんにちは!皆さんは「ステーブルフォード方式(ポイントターニー)」という言葉を聞いたことがありますか?
ゴルフを普段プレーするうえではあまり聞きなじみがない言葉かもしれません。
最近だと日本男子ツアーの一部試合で採用されたため、今後より普及していく可能性はあると思います。
このページでは、「ステーブルフォード方式って何?」「どのような特徴があるの?」「戦略は?」などの疑問にお答えします。

ステーブルフォード方式(ポイントターニー)とは

ステーブルフォード方式は、ゴルフのスコアリングの方法の一種です。
通常のストロークプレーでは、各ホールの打数を合計して少ない人が勝利しますが、
ステーブルーフォード方式では各ホールの打数に基づいてポイントを獲得し、ポイントの合計が最も大きい人が勝利します。
ポイントを積み上げていくことから、「ポイントターニー」と呼ばれることもあります。

各ホールのスコアに基づいて、以下のポイントを獲得します。

獲得ポイント パーに対するスコア
+8 アルバトロス以上(~-3)
+5 イーグル(-2)
+2 バーディー(-1)
0 パー(0)
-1 ボギー(-1)
-3 ダブルボギー以下(+2~)

ステーブルーフォード方式の特徴・戦略

特徴

ステーブルーフォード方式はストロークプレーに比べ、バーディー以上の価値が非常に大きいのが特徴です。
また、ストロークプレーで同様のスコアの場合でも、安定したゴルフより出入りの激しいゴルフをした人の方が一般的にポイントは高くなる傾向にあります。

具体的にポイントを考える

ストロークだとイーブンパーののAさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんを比較してみましょう。

プレイヤー イーグル バーディー パー ボギー ダブルボギー 合計ポイント
Aさん 0 0 18 0 0 0
Bさん 0 2 14 2 0 +2
Cさん 0 2 14 0 1 -1
Dさん 1 6 3 8 0 +9
Eさん 1 6 7 0 4 +5

ストロークだと全員イーブンパー(±0)となりますが、ステーブルーフォード方式の合計ポイントには大きく差が出ています。
Aさん、Bさん、Cさんのようにパー中心の安定したゴルフより、Dさん、Eさんの出入りの激しいゴルフの方がポイントは高くなります。
Cさん、Eさんはダブルボギー以上を取ってしまっているので、バーディー以上のスコアを同様に取った人に対して相対的に合計ポイントが悪くなっています。
ダブルボギーはボギーよりダメージが大きいため、結果的にDさんが最も良い結果となっています。

以上から、ダブルボギー以上は非常にダメージが大きいので最新の注意を払いながら、
バーディが取れそうな場面ではボギーのリスクを背負ってでも積極的に攻めに行くのが定石といえるでしょう。

【応用】期待値的に攻め方を考える

少し応用的な話をします。
今、あなたはロングホールのセカンドショットを打とうとしています。
グリーンの手前に池があり、池を越える確率は50%です。
2オンを狙った場合、池を越えた時は確実にバーディーが取れ、池に入れた時は確実にボギーになるとします。
池の手前に刻んだ場合は確実にパーになるとします。
この時の2オンを狙った時と手前に刻んだ時の期待値を考えます。

選択 ストロークプレー ステーブルーフォード方式
狙う (-1)×0.5+1×0.5=0 +2×0.5+(-1)×0.5=0.5
刻む 0×1.0=0 0×1=0

ストロークプレーの場合は狙いも刻みも期待値は変わりません。
しかし、ステーブルーフォード方式の場合は狙った方が期待値が高くなります。
これは、バーディーの価値がストロークプレーより高く設定されているためです。
そのため、ストロークプレーなら安全策を取るような状況下でもステーブルーフォード方式では積極的に狙うという状況が生まれるのです。

【プロトーナメント】採用されている試合

プロのトーナメントでステーブルーフォード方式が採用されている試合はごく僅かです。1試合も採用されていなかったシーズンもあります。
積極的にバーディーを取りに行く戦略になることから、飛距離がありロングホールで積極的にバーディー・イーグルを狙うような男子プロの試合で導入すると非常に興味深い駆け引きがみられるでしょう。
ここでは、米国男子ツアー(PGA)と日本男子ツアー(JGTO)で採用された試合を紹介します。

米国男子ツアー

  1. The International(ジ・インターナショナル) 1986-2006
  2. Reno-Tahoe Open(リノタホオープン)2012- (1999-2011はストロークプレー)

上記2試合はいずれも会場の標高が非常に高いです。
ジ・インターナショナルはキャッスルパインズゴルフクラブ(標高約1,920m)、
リノタホオープンはタホマウンテンクラブ(標高約1,800m)です。
標高が高いと気圧が低いため飛距離が伸び、積極的に攻めることができるためステーブルーフォード方式を採用したと思われます。

日本男子ツアー

  1. アコムインターナショナル 1990-1998 (1999-2006はストロークプレー)
  2. For The Players By The Players 2022-

For The Players By The Playersは選手会主催の最近新たに発足した試合です。
男子の良さ(飛距離・迫力)を観客により伝えたいという想いがあるのではないでしょうか?

まとめ

ステーブルーフォード方式(ポイントターニー)の概要や特徴を説明しました。
いつもより積極的に狙うようになるので、より迫力的なプレーを見られると思います。
家の近くでステーブルーフォード方式の試合が開催されるとなれば、是非会場に足を運んでみてください!

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